2024

渡辺志桜里

渡辺志桜里

1984年東京都生まれ。2015年に東京藝術大学美術学部彫刻科を卒業後、17年に同大学大学院を修了。代表作として知られるインスタレーション作品《サンルーム》は、渡辺にとって⾝近な遊び場であった皇居から採取された植物、⿂、バクテリアを生育する⽔槽を繋ぎ合わせ、その⽔を循環させることで、人工的な⽣態系を作り出している。作品制作の背景には、生物全体の種の絶滅・保護・排除の関係性、生態系の視点から見た国家という共同体、民俗的慣習や祭事に潜在する自然と人間との営みに対する独自の観察がある。2024年11月6日より資生堂ギャラリーにて個展「宿(しゅく)」を開催。

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2024年度選出者

  • 飯田志保子

    飯田志保子

    キュレーター

  • 角奈緒子

    角奈緒子

    広島市現代美術館学芸員

  • 藪前知子

    藪前知子

    東京都現代美術館学芸員

2023

スクリプカリウ落合安奈
photo by Nakazato Kotetsu

スクリプカリウ落合安奈

1992年埼玉県生まれ。2016年東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻卒業(主席・美術学部総代)。同大学大学院彫刻専攻博士課程に在籍。日本とルーマニアの2つの母国に根を下ろす方法の模索をきっかけに、「土地と人の結びつき」というテーマを持つ。国内外各地で土着の祭や民間信仰などの文化人類学的なフィールドワークを重ね、近年はその延長線として霊長類学の分野にも取り組みながら、インスタレーション、写真、映像、絵画などマルチメディアな作品を制作。「時間や距離、土地や民族を越えて物事が触れ合い、地続きになる瞬間」を紡ぐ。

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玉山拓郎
photo by SONY

玉山拓郎

1990年岐阜県生まれ。東京都在住。愛知県立芸術大学を経て、2015年に東京藝術大学大学院修了。身近にあるイメージを参照し生み出された家具や日用品のようなオブジェクト、室内空間をモチーフに、鮮やかな照明や音響を組み合わせたインスタレーションを制作。最小限の方法で空間を異化、あるいは自然の理を強調することで、鑑賞者の身体感覚や知覚へと揺さぶりをかける。

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2023年度選出者

山峰潤也

山峰潤也

キュレーター/プロデューサー/株式会社NYAW代表取締役

東京都写真美術館、金沢21世紀美術館、水戸芸術館現代美術センターにて、キュレーターとして勤務したのち、ANB Tokyoの設立とディレクションを手掛ける。その後、文化/アート関連事業の企画やコンサルを行う株式会社NYAWを設立。主な展覧会に、「ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて」、「霧の抵抗 中谷芙二子」(水戸芸術館)や「The world began without the human race and it will end without it.」(国立台湾美術館)など。
また、avexが主催するアートフェスティバル「Meet Your Art Festival “NEW SOIL”」、文化庁とサマーソニックの共同プロジェクトMusic Loves Art in Summer Sonic 2022、森山未來と共同キュレーションしたKOBE Re:Public Art Projectなどのほか、雑誌やテレビなどのアート番組や特集の監修なども行う。また執筆、講演、審査委員など多数。2015年度文科省学芸員等在外派遣研修員。

飯田志保子

飯田志保子

キュレーター

東京オペラシティアートギャラリーのキュレーターを11年間務めた後、ブリスベンのクイーンズランド州立美術館/現代美術館内研究機関の客員キュレーター(2009-2011)、韓国でのフェローシップ・リサーチャーを経て、第15回アジアン・アート・ビエンナーレ・バングラデシュ2012、あいちトリエンナーレ2013キュレーター、あいちトリエンナーレ2019及びあいち2022チーフ・キュレーター、あいち2025の学芸統括を歴任。札幌国際芸術祭2014でアソシエイト・キュレーターを務めた他、アジア、豪州の複数都市、ミラノでも共同企画展を実践している。

角奈緒子

角奈緒子

広島市現代美術館学芸員

これまで企画した主な展覧会は、「この素晴らしき世界:アジアの現代美術から見る世界の今」(2011-12)、「俯瞰の世界図」(2015)、「世界が妙だ! 立石大河亞+横山裕一の漫画と絵画」(2016-17)、「松江泰治|地名事典」(2018)、「夏のオープンラボ:澤田華360°の迂回」(2020)、「リニューアルオープン記念特別展Before/After」(2023)など。

藪前知子

藪前知子

東京都現代美術館学芸員

企画担当した展覧会に「大竹伸朗 全景 1955-2006」(2006)、「山口小夜子 未来を着る人」(2015)、「おとなもこどもも考える ここはだれの場所?」(2015)、「石岡瑛子 血が、汗が、涙がデザインできるか」(2020)、「クリスチャン・マークレー トランスレーティング[翻訳する](2021)、「日本現代美術私観 高橋龍太郎コレクション」など。外部企画のキュレーションに札幌国際芸術祭2017など。雑誌等に日本の近現代美術についての寄稿多数。